2018年07月26日

相続規定見直す改正民法成立

配偶者の居住権保護など定める 住居と生活、双方に配慮

改正民法の大きな柱は、相続が発生した際、残された配偶者が終身自宅に住み続けられる「配偶者居住権」の創設。遺産分割の選択肢の一つとして、自宅を子供と共同で相続した場合や所有権が第三者に移転した場合でも、配偶者の住む権利は保障される。

同制度創設の背景として、残された配偶者が居住権を確保するために自宅の所有権を相続した場合、現金などほかの遺産の取得分を減らさざるを得ず、その後の生活に不安を抱えるケースなどがあった。そこで同制度では、自宅所有権に比べて評価額が低くなる居住権のみを取得することで現金などの相続分を増やすことができ、住む場所と生活費への不安の双方の解消を図っている。

併せて、相続開始から遺産分割の終了までの間も、残された配偶者が無償で自宅に住み続けられる「配偶者短期居住権」も新設された。

また遺産分割に関しては、「持ち戻し免除の意思表示の推定規定」も設けた。婚姻期間が20年以上の夫婦間で居住用不動産の遺贈または贈与がされたときには、その不動産を「遺産の先渡し」としては扱わず、原則として遺産分割の計算対象から外す。こちらも、被相続配偶者の意思を尊重すると共に、残された配偶者の住まいと生活の双方を守るための制度といえる。

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