2018年01月26日

民法相続規定を改正へ

配偶者居住権を創設 遺贈不動産は遺産対象外に

法務省は今国会で相続税に関する民法を改正し、配偶者居住権を創設する。配偶者の居住建物に終身、配偶者にその使用を認めるもの。遺産分割時の選択肢の一つとなる権利だ。相続に関する民法の大幅な見直しは昭和55年以来、約40年ぶりのこととなる。

この見直しは自宅を子供と共同で相続した場合でも、親は終身、その自宅に居住できる仕組みを構築するもの。高齢化社会の進展などを考慮し、配偶者の死亡で残された他方配偶者の生活への配慮から、相続に関する規律を見直すもの。

これに関連して、配偶者短期居住権も新設する。配偶者が相続開始の際に遺産に属する建物に居住していた場合には、遺産分割が終了するまでの間、無償で建物を使用できる。

遺産分割に関する見直しでは、配偶者保護の方策として持ち戻し免除の意思表示推定規定を設ける。婚姻期間が20年以上の夫婦間で、居住不動産の遺贈または贈与がされたときには、持ち戻し免除の意思表示があったものと見なされる。

遺産分割の際には、その不動産は原則として遺産分割の計算対象とならない。その他の遺産について、配偶者の意思が尊重されることとなる。

また、仮払い制度を創設する。相続された預貯金や債券について、生活費や葬儀費用、相続債務の弁済などの資金需要に対応できるよう遺産分割前にも払い戻しが受けられる。更に遺産の分割前に遺産に属する財産を処分した場合の遺産の範囲も見直す。相続開始後に共同相続人の1人が遺産に属する財産を処分した場合に、計算上生ずる不公平を是正する。

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