2017年11月03日

国交省 所有者不明土地の政策検討

公共的事業に利用権設定 12月に中間まとめ 5年期限で延長も

国土交通省は10月18日に国土審議会土地政策分科会第2回特別部会(委員長・山野目章夫早稲田大学院法務研究科教授)を開き、所有者不明土地について、土地利用法と所有者田探索について新たな案を示した。

土地利用法では、現行の収用制度の対象とならない公園、緑地、広場などの公共的事業について、不明者が現れる可能性が低い土地で、5年間など一定期間の利用権設定を示唆した。現に住宅など建築物が存在しない土地に限られる。所有者が現れ、明け渡しを求めた場合には、期間終了後に現状回復して明け渡すことを原則とする。異議がない場合いは更新可能とする。

利用の手順については、所有者を調査し公告。都道府県知事に申請した上で市町村長の意見を聞きつつ知事が裁定し、利用権を設定、賃料相当の補償金を供託し、利用を開始する。これについて、委員の中からは、公共的事業に限らず、利潤を生む利用にも設定可能とすべきだという意見も出た。

また所有者探索については、現在不明裁決に際しての権利者調査を簡素化する。現状では登記、戸籍、住民票などの公簿による調査を行い、これで判明しない場合には親族や近隣住民に聞き取り調査を行っている。簡素化では現在、利用できない固定資産税課税台帳、地籍調査、電力・水道などインフラ事業者の保有する有益な所有者情報の個人情報保護の観点に配慮しつつ、利用可能とする。行政機関が請求できるようにする根拠規定を法律に設けることを検討する。また、聞き取り調査では近隣住民や地元精通者からは細かな情報を得られないことも多いため、何らかの合理化が必要とされた。

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