2017年04月13日

インスペクション実施へ指針 あっせん報酬は不可

国交省 劣化説明省けば業法違反も

国土交通省は3月31日、改正宅建業法について、特に18年4月に施行されるインスペクションについて、運用上の指針を示した。「宅地建物取引業法の解釈・運用の考え方」を改めたもの。

宅建業者は媒介契約時に、契約書にインスペクションの斡旋の有無を記載する。その際、依頼者が認識できるようインスペクションについて説明する。斡旋先のインスペクターが講習登録を済ませた建築士であることを、実施機関のホームページなどで確認しなければならない。宅建業者はインスペクションに関する単なる情報提供にとどまらず、インスペクションの実施に向けた具体的なやり取りが行われるように手配する。

依頼者の同意ない場合に宅建業者は検査できない

インスペクションの客観性については、宅建業者が資格を持っている場合でも、自らが取引の媒介を行うとき、依頼者の同意がある場合を除いてはインスペクションを実施することは望ましくない。
購入希望者がインスペクションを実施する際には、物件所有者の同意が必要。また宅建業者はインスペクションのあっせんによる報酬を受け取ることはできない。

実施の有無判明せず照会で調査義務

過去1年以内のインスペクションの結果を説明する。1年経過前に大規模災害が起こったとしても、そのインスペクション結果は有効。複数ある場合には、直近のもの。直近以外で劣化事象が確認された場合には、消費者の利益を優先して説明するのが適当。説明を省いた場合には業法違反となりうる。
売主あるいは管理組合などに実施の有無を問い合わせたのにもかかわらず判明しない場合には、この照会をもって調査義務を果たしたこととする。
重要事項説明時に保存の有無を説明するべき書類は、新築・改築時の確認申請書、確認済証、インスペクション結果報告書、既存住宅の建設住宅性能評価書、直近の定期調査報告書、耐震基準適合証明書。これらについても有無が判明しない場合には、照会したことをもって、調査義務を果たしたこととする。

インスペクション以外で見つけた劣化も記載

契約書には「当事者の双方が確認した事項」として、インスペクションの調査結果を記載する。実施していない場合には「無」と記す。ただし、インスペクション以外で双方が確認し、価格や瑕疵保険の免責に反映した場合、その住宅の状況を同書面に記す。

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