2016年05月05日

マンション標準委託契約書改正へ

管理情報の開示を促進 中古住宅流通、円滑化図る

国土交通省は中古マンションの売買に際して提供される管理情報の充実化に取り組んでいる。このほど、マンション標準管理委託契約書の改正に向けてパブリックコメントの募集を開始。今年3月に施工されたマンション標準管理規約の改正や中古マンションの購入予定者の需要を踏まえて、開示対象とする管理情報に項目を増やす方向だ。パブコメの期限は5月31日。

中古マンション購入検討者にとって、管理情報は重要な判断材料。そのため仲介対象がマンションの場合、宅建業者には、重要事項説明で管理規約の内容などを説明することが義務づけられている。ただ、宅建業者が調査出来なかった事項についてはその旨を説明すればよく、管理情報が十分に提供されているとはいえないのが現状だ。

そこで自民党の中古住宅市場活性化小委員会が昨年5月に策定した「中古住宅市場活性化に向けた提言」で、管理組合側にマンション管理の情報開示を促す方針を明記。国交省はこの点も踏まえて先般、標準管理規約を改正した。総会の議事録、管理規約、会計帳簿などとしていた往来の開示対象情報に、長期修繕計画と設計図書、修繕の履歴情報、使用細則などを追加。併せて開示方法についても、閲覧だけでなく、必要な情報を記載した「正面の交付」ができるようにした。利便性を考慮した規定であり、例えば「宅建業者が書面の様式を指定し、管理組合がそれに書き込んで渡す」(国交省)イメージだ。

規約改正にならい、管理業者が情報開示の義務を代行する部分を示すため、標準管理委託契約書も改正の運びとなった。改正案では、規約改正により拡充された開示事項を箇条書きでまとめた別表を新設。コピー費や手間賃など情報開示に係る費用を、開示先から受領できる旨も盛り込んだ。このほか、売主の組合員自らも情報開示を行えるよう規定を追加。委託契約書を捕捉的に解説する「コメント」も見直され、後のトラブル防止やマンション資産価値向上といった情報開示の意義が案に書き込まれた。

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